2018.07.10
コラム
能勢賢太郎に訊け! 人財スカウトと登録型転職サイトは、何が違う?
技術にフォーカスした人財スカウトを提供して25年のテクノブレーン。企業からお預かりした求人情報をもとに、エンジニアにお声がけするスカウト型のスタイルを取り続けています。でも、人財側からすると、登録型の転職サービスとの違いが分からないという声もよく聞かれます。そこで、弊社代表の能勢と人財コンサルタントがその違いを解説します。
勝俣:私は、人財に声をかけるサーチを担当していますが、まず言われるのは「どこで私の情報を知ったの?」ってこと。
吉野:ああ。それは、私も言われますね。私たちは、ソーシャルメディアなどの公開された情報から連絡しているのですが、「突然どうして連絡が来たんだ?」って思われるエンジニアが多いみたいですね。かなり疑わしい感じで(苦笑)
勝俣:人財からすると、「まだ転職する気がないのに、会う必要があるのか?」って思うのでしょうね。Googleでテクノブレーンって検索すると、「テクノブレーン」「怪しい」とか「テクノブレーン」「しつこい」とかってサジェストされてしまうという(涙)
能勢:あれは、困るよね。印象操作されちゃう。実は、我々が声をかけているエンジニアこそが、今、旬のエンジニアなんだよね。そこを理解して欲しい。我々は、企業が成長のために欲しいエンジニア像をヒアリングして、それにマッチしたエンジニアに声をかけているわけ。となると、我々から声がかかっているっていうことは、「あなたは、他社が欲しがる技術を持っている」ということの証だと感じて欲しい。とにかく、我々からの連絡をいぶかしがらないで(笑)。
吉野:そう、それ、社長、それですよ。もっと大きな声で言いたい。「あなたは、旬のエンジニア」ってことですよ! 我々も、人財とお会いする時には、転職前提でお話はしませんしね。とはいえ、会うだけでお金かかるんじゃないかとか、転職させられちゃうんじゃないかって思われている。
勝俣:むしろ、「おお、俺って他の会社から必要とされているエンジニアなのか!?、すげええ」くらいに思ってもらえるとうれしいなぁ。
能勢:弊社が四半世紀にわたってスカウトを生業として続けてこられたのは、「転職ありき」ではなくて、「まずは、エンジニアのお話を聞きましょう」というスタンスだからなのではないかな。過去のデータから統計を取ると、会ってから一年以内に転職する人の割合は10%以下。じゃあ、どうやって儲けているのかって話になるけど(笑)。いや、実際に厳しいんだけどね(笑)
現実には、数年にわたって継続的なお付き合いをする中で、本人と求人のタイミングが合あったら転職するというケースがほとんど。会ったらすぐに転職につながるというのは大きな誤解だよ。実際、10年以上人財と付き合って、ようやく転職するとか、むしろ、転職しないままに友達感覚みたいな関係性になるケースもあるし。
吉野:転職のタイミングというと、登録型であれば自分の好きなタイミングで転職活動ができるわけですが、登録型とスカウト型との違いって何ですかね?
能勢:一番の違いは情報量の違いだろうね。弊社にはRCという企業の人事を窓口にしている専任担当がいて、人事はもちろん、現場のエンジニアからも求めるスキルをヒアリングしている。そして、クライアントが抱えている問題、それを解決するための人財像をインプットしていて、その情報を人財に渡している。登録型は、企業が登録フォームに入力した情報がほとんどであって、そこに本音は見えてこない。
吉野:確かに、我々は、企業の有名なエンジニアから直接お話しをうかがいますね。「ここまで聞いちゃっていいのかな?」ってくらいの情報を得る時がよくあります。
能勢:企業が求人をするということは、新規事業を計画していることもあるし、あるいは成長して人員が足りないケースもある。時には、プロジェクトに何か問題を抱えていて、それを解決するための人財を募集しているケースもある。登録型の求人サイトには、そこまで公開できないからね。そういった求人サイトには公開できない情報を持っているのがスカウトの強みと言える。
吉野:僕が担当するIT分野だと、開発リーダーやCTO、場合によっては創業者とカジュアルにランチしながら話し合うような機会も設けています。面談ではなくて、同席すると技術の話で盛り上がっていて、技術者同士って話が合うなぁって感じます。
こうった機会も提供できるからこそ、我々と付き合うことでインプットされる情報は桁違いに多いと思います。外の世界を知る良いきっかけになりますよね。
能勢:我々は、企業の情報と人財の情報をキャッチして、ぞれぞれの最適解を提供する。それによって、人財は活躍の場を見出し、企業は成長を遂げられるWIN‐WINの関係を構築する。だから、人財コンサルタントって名乗っているわけ。あ、今日の参加者もそれを理解して、プロとして仕事するように!
勝俣、吉野:はい!
いかがでしたか? 弊社から急に連絡が来たといっても、それは決して転職をすすめているわけではありません。まずは、お話をして、情報収集してくださいというスタンスなのです。人財コンサルタントと話すことで、自分の価値や転職市場のお話ができます。そこには、新しい気づきがそこのあるはず。ぜひ、臆せず、いぶかしがらずに会ってください。
また違うテーマでお送りします。