技術者・エンジニアに特化した
スカウト・ヘッドハンティング型転職支援
テクノブレーン株式会社

2024.06.26

インタビュー

転職活動をサポートさせていただいた方へのインタビュー(ソフトウェアエンジニア/エンジニアリングマネージャー)

こんにちは!テクノブレーン株式会社にてエンジニアへのキャリア相談や転職のお手伝いをさせていただいている蒲谷(かばや)と申します。

今回は2022年10月に株式会社サイバーエージェント(以下、CA)へご入社された大川航貴さんをお招きして、転職活動の経緯や入社後の変化等をお伺いしていきます。

左 大川航貴さん 右 蒲谷

■インタビューのポイント■

・カジュアル面談に入る際の動機やスタンスは人それぞれで良い 決して転職を意識するものでなくともOK
・カジュアル面談や選考を通じて、開発組織のカルチャーや価値観等、自分にとって大事なポイントを発見し、相互理解を深めていくことが重要
・エージェントとの会話は、自身の考えの整理や、壁打ちを行う場所として活用できる

自己紹介~キャリアの概要

──本日はよろしくお願いいたします!

大川:よろしくお願いします。

──早速ですが、大川さんの自己紹介をお願いできますか?

大川:はい、2017 年から新卒でエンジニアになり、今の会社で3社目になりました。現在はサイバーエージェント(以下CA)のとあるプロダクトの開発責任者として、チームのマネジメント、いわゆるEM のような役割を中心にお仕事をしています。

──大川さんのエンジニアとしてのキャリアから今回のご転職に至るまでを振り返っていきたいと思います。エンジニアになったバックグラウンドもお伺いしていいですか?

大川:エンジニアになろうと思ったのは高校生の頃でした。将来のキャリアを考えた時に、私なりに2020 年の市場がどうなっているか?と想像したところ、プログラム(IT、Webシステム的な趣旨)が、人々の仕事にとって必須になっているのは絶対に間違いないと思ったんですね。そうするとプログラムを作れる立場にならないと仕事がなくなってしまうとイメージして、そのまま情報系・コンピュータサイエンスが学べる大学を選択したという背景があります。

新卒での就職活動では、もともと起業志向が強かったので、会社を選ぶ軸として、大企業は絶対行かないと決めていました。むしろ事業を自分ごととして捉えられるような会社を探して調べていました。結果的に事業会社が志望先の中心になり、SIerは選択肢に入ってなかったですね。
あとは「自分がサービスを作っている」という感覚、プロダクトとの距離感も大事にしていました。当時エンジニアになろうと思ったきっかけもWeb系でしたし、それもあって新卒 5 人程度しか採用しない規模の会社に入社しました。

同期の新卒がみんな優秀だったこともあって、あっという間にいろいろと任せてもらえるリードポジションになっていく中で自分の成長についてもより一層考えるようになりました。それまでは新卒入社という背景もあって評価を得られていたんですが、逆にそれが枷になる部分が増えてきて、もっと自分でぐいぐい引っ張っていきたい、と思うようになりました。

──2社目に入社されたころに弊社からお声掛けさせていただきました。その時の印象は覚えていらっしゃいますか?

大川:転職した2 社目は本当にベンチャーで、営業職のような業務を経験しつつ、エンジニアとして新しいプロダクトの開発を全般的に任されてやっていました。

そのころ、いろんな転職エージェントからお声掛けをいただきはじめました。若手の内にどれだけアウトプット出来るかを最優先に、人に知ってもらう、目に触れる機会を増やすことを自分の目標にしていたので、それらの取り組みからの反応が得られてきたなと、手ごたえを感じていました。

──では、ポジティブな印象を受けてもらっていたんですね。とはいえ、私の記憶が正しければ、当時は2社目に入って間もなく、転職は特に考えていなかったというタイミングでしたよね。その点ではどんなご心境でした?

大川:当時は、単に日々のキャリアに関する壁打ちとしてお話をさせていただいていた感覚があって、定期的に職務経歴書などをアップデートして見直す機会として活用できていたのはありがたかったですね。

普段から「人脈はとにかく広く」と意識していたので、人脈を広げる意図も含め、お話はさせてもらっていました。例えばエージェントに限らず、Qiita等にアウトプットしたり、勉強会などでのコミュニケーションをとることに加え、会社を経営されている方など、いろんな方に日々お会いしていて、テクノブレーンもその中の一つとしてお会いしていました。

サイバーエージェントのカジュアル面談~正式選考への経緯

──現職であるCAに入社するに至った経緯について伺います。弊社からCAの提案をさせていただいたのは、初回のお話をしてから1年ほど経って、前職で大いに活躍され満足度も高い状況だったと思います。その時、なぜカジュアル面談だけでも話を聞こうと思ったのでしょうか?

大川:その頃はひとつの事業を作るチームの中で、プロダクトオーナー兼エンジニアのようなポジションを担当していました。キャリアに少し悩むというか、漠然とキャリアについて考えていたタイミングでお声かけを頂いたので、とりあえずキャリア相談の延長的な感覚でカジュアル面談を受けたというのが本音ですね。

──では、最初の話を聞いた時は転職しようという考えは、ほぼ無かったんですね。

大川:ゼロでしたね。

──あ、ゼロでしたか… 少しくらいはあると思っていましたが(笑)。そこから積極的に転職に傾いた、考えが変わったきっかけはありましたか?

大川:「事業の進め方」といったテーマについて、あくまで自分の考えに対して、明確な答えや再現性を持っている方と接することが出来たのが良かったと思います。CAの方と話していく中で、自分の考えとも近いと思えたので、もう少し知りたいという気持ちがこみ上げてきた感じです。

──いわゆるプロダクト開発の進め方という部分ですね、やはり前職では、正解が分からないまま模索をしていく、自分なりの考えで進めていく感じだったのでしょうか。

大川:自分がまだ経験していないことをやろうとしたときに、壁打ちができる環境ではなかったんですね。CAは長い歴史の中で様々な事業を作ってきている会社なので、事業を作りあげる成功事例、答えに近いものをすでに持っている方も多いです。そうした方から意見を聞けるという点を良いと感じました。

──なるほど。その中で印象的なお話はありますか?

大川:カジュアル面談の中だと、やはりAI事業本部の開発責任者の方との会話ですね技術者として事業に寄り添う姿勢、すごい熱意のようなものを感じたんですよね。普通、カジュアル面談というと「うちのサービスのここがすごい」といったポジティブな話が来るんですけど、「いや、うちのサービスのここに課題を抱えていて、まだまだ改善していきたい」という話をしてくださって、広告業界に対しても「こういう点が良くないから何とかしたいんだ」という意思を伝えてくれて、ハッとさせられました

そして、次の2次面接にとてもインパクトを受けました。自分がもともと「開発は全部1人でやりきる」という環境でやってきた一方で、CAの方たちを見て「なんでこんなすごい人たちがチームでやってるんだろう」と疑問に思い、面接で質問してみたんですよ。「こんなにすごいのになぜ一人ではなく組織で動いてるんですか?」と。すると「エンジニアは 1 人でもできるんだけど、 1 人でできないことを成し遂げたいから組織で動いていて、だからCAで働いている」という答えが返ってきました。

1人だけではできないことを組織で実現していく、これを突き詰めて考えている会社なんだと思いましたし、ある意味で「組織の技術経営」といったものがうまくいっていると感じました。それを自分もひと通り経験して、自分自身の体験として「こういうことなんだ」と吸収できたらいいな、と思い、シンプルに「こういう人になりたい」といったベンチマークのような存在を意識できたので、印象的でした

──当時、面談後に私と会話した際も非常にテンションが上がっていましたよね。開発組織のマネジメントについて、大川さんの考えを言語化してくれたという感触だったのでしょうか。

大川:はい。「ビジネスの手段としての技術」という考え方を高いレベルで実践している、という感じがしましたね。今まではその事業の課題を解決するために自分で何とかしようとしていたのを、人や組織の力を使ってなんとかしていくという考えに触れて先を行っているなと感じましたし、こういう感覚や経験が必要になると思いましたね。

──なるほど。そこで強く興味を持ち、内定、入社の意思決定まで進んでいったという形ですね。

入社以降:選考の中でのカルチャーマッチの理解が進み、スムーズに業務に

──入社後の状況についてもお伺いしていきたいと思います。改めて現在の仕事内容について教えていただけますか?

大川:私の動きはちょっと特殊で、入社してから1年半くらいで既に2 回異動しています。

最初、担当するポジションをふたつ提示していただいて、そのうち他企業との協業で行う新規プロダクト立ち上げに関わらせてもらうことになりました。その後、別会社との協業開発をもう一つ立ち上げから担当し、結構なスピード感でふたつの事業立ち上げを経験しました。それらを経験していく中で、次は協業ではなく純粋な自社サービスでやってみよう、という話になり、現在は自社プロダクトに参加しています。

現在、広告業界はサードパーティクッキーの規制などの影響で変革期を迎えているのですが、それを打破する新しいプロダクトを作るという趣旨の新規プロダクトを立ち上げようとしています。そこで開発責任者をやってほしい、といっていただいて、去年の 6 月から責任者としてチームを作ったり、プロダクトの設計、リリース、その後の戦略を練ったりなど、全部やらせてもらっています。

──入社から3~5か月単位で2つのプロダクト立ち上げを歴任された、この開発の速さは容易ではなかったと思いますが、どのようにこのスピード感を実現したのか、お伺いしても良いですか?

大川:優秀なメンバーが多いからこそ成り立っている側面もあるとは思いますが、それよりも事業ファーストに考えるメンバーが多いという方が影響として大きいと思っています。品質ももちろんですが、そのサービスを早く世の中に出すインパクトを全員が理解していて、だからこそ、すべてが揃っていなくてもこのタイミングでリリースすべきなんだ、といった事業ファーストの意識が大きいと思います。マネージャー層がそういう意識づくりをうまく出来ているんだろうな、と思っています。

──そうした考えというのは、メンバー含めた皆さんが兼ね備えている素養なんですか?

大川:マネージャーに特に強いですが、多分、みんなが備えているものだと思っています。

おそらく、CAの求める人物像という部分でもあり、社内だとオーナーシップと表現しますが、そういう人たちが集まっているからこそできているというイメージです

──なるほど。共通した価値観や考え方があるからこそ、実現できているんですね。とはいえ、大変なことも多かったんじゃないですか?

大川:たとえば直近で取り組んでいる新プロダクト立ち上げの時は、開発責任者(大川さんご自身)とその事業責任者だけが決まっていて、「何を作るか」を含めて全部を3ヶ月でやらなければならなかったので大変でした。最初は「無理だ、無理だ」と言いながらやってましたね(笑)。

ただ、エンジニアあるあるですが、作るものが決まっていて納期に追われる開発というのは常にしんどいんですけど、自分がそれを達成できた理由としては、自分が事業のビジネスインパクトをちゃんと理解して、考えながら進められたというのが大きいと思います。

このサービスをこのタイミングで出すことで、どういったインパクトを市場に与えられるか、あるいは与えたいのか? という点を、関わるメンバーの各々が意識して開発をしていたので、「この機能は後でも良いよね」「ここまでの機能にしなくても良いよね」といった取捨選択をしながら進めていました。

──目指すイメージが明確だったからこそ、走りきるモチベ―ション維持が出来たと同時に、最短距離で取捨選択も出来たんですね。

CAに入社してからの感想

──では、CAにご入社されてからの感想を聞いていきたいと思います。良いところはもちろん、悪かった点、ギャップがあった点等もあれば教えてください、

大川:本当に優秀な方が多くて、そこで自分も頑張らなきゃ、と刺激を受け、突き上げられる環境というのが一番良い点ですね。

また、大企業の組織的な強さや経験値の蓄積もありつつ、ベンチャーのようなチャレンジが出来る。これも大きな魅力です。CAは事業部ごとにPLがあって、それぞれ自分たちでプロダクトを作り、自分たちで稼ぐ、といった動きになるため、事業視点も育まれやすいのは面白い点の1つです。

ギャップとしては、ベンチャーっぽいとはいえ大企業ですので、広告事業からABEMAのようなメディア、ゲームまで様々な事業を手掛けているので、カルチャーやキャラクターが部門ごとで様々だな、と感じます。

──なるほど、全体を見渡すと多様な方がいるなと思う局面もあるわけですね。

大川:そうですね。とはいえ、藤田社長の考えがちゃんと組織に浸透しているな、と感じることも多いです。

藤田社長が「組織の経営をする」という話をされる機会があるんですが、異なる事業部で考えられた事業方針に藤田社長の考えが根底にあってうまく浸透していて、違う事業でも近い考え方をベースに運営されていく、同じところに繋がるといったケースが多いですね。

様々な組織や事業があるけれど一番大事にしている軸があり、それが作られてきたからこそ、大きい企業に成長してきたんだなと思いますね。

──確かにCAは大きいからこそ、表面的なイメージが先行してしまう部分がありますが(華やかなカルチャー/いろんな事業があって隔たりがありそうなど)、一貫したプロダクトへの向き合い方や組織の考え方、価値観、言語化しにくい部分をいちエージェントとして伝えていきたいですね。

まとめ

──そろそろまとめに入りたいと思います。

転職に迷われている方や、現状に満足はしているけれども漠然とした不安を持っている、といった心境の方に大川さんからいただいたエピソードや考えが伝わればいいなと思っています。ご自身の経験からメッセージを伝えられるとしたら、どのようなメッセージになるでしょうか。

大川:あえて言うならば、転職が目的になってしまうのは違うかな、という点でしょうか。

自分のキャリアや、やりたいことを実現する手段として転職がある。その視点を持ち続けるのが大事だと思います。転職が目的になると、給料がちょっとでも上がれば良し、という気持ちも湧く。そうすると、結局収入は上がるけど全然やりたいことができない、といった悩みにいずれ直面します。そのため、改めて自分のキャリアイメージを軸に棚卸をして、転職するしないを含めて考えると良いと思います。

──なるほど。今回の転職活動はまさにそんなスタンスで始められたと思いますが、その中で転職エージェントを利用する意味はありましたか?

大川:そうですね。一般的には転職エージェントは自分に合う企業を紹介してくれたり、転職を機に給与アップを実現してくれたりというお仕事かと思いますが、自分が何をやりたいのか、キャリアの方向性などに対する「壁打ち」があまり出来ないと思うんですよね。

テクノブレーンさんとは、とりあえず、「受けるだけならタダです、お互いに興味を持てればその後で考えていきましょう」といったカジュアルなスタンスからスタートして、今回の転職では結論を急がず、気軽に十分に悩めたところはありがたかったですね。

また、エージェントとしてはどんどん企業を紹介してエントリーを促す場合もあると思いますが、テクノブレーンさんはそれが無かった。その分、自分の考えていることに向き合ってくれたことはありがたかったです。

──こちらこそ、そういった前向きな転職活動のお手伝いをさせていただき、大川さんのキャリアに向き合えたことを大変嬉しく感じています。今後もこうした情報交換はさせていただけるとありがたいと思っております。それでは、本日はありがとうございました!

大川:ありがとうございました。

最後までご覧いただきまして誠にありがとうございます。

いかがでしたでしょうか。今回、弊社の方でご転職のお手伝いをさせていただいた方にご協力いただき、実際の活動を振り返って感じたリアルな悩みや、転職がうまくいったポイントなどをお伺いしました。あくまで一例ではありますが、転職に迷われている方や、現在のご状況に満足しつつも漠然としたキャリアの悩みをお持ちの方にとって参考となればと思い、発信をさせていただきました。

エンジニアとしてのキャリアに迷いがある方、あるいはキャリアの棚卸や整理をしたいなと思われる方、転職を考えている方もぜひ一度お話させていただけますと幸いです。ヒアリングを通じてできるお手伝いもあるかと存じます。その際は、私、蒲谷のメールアドレスあるいは各種SNSからご連絡くださいませ。

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本インタビューに関わっていただいた皆様、誠にありがとうございました!

ではまた!

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