技術者・エンジニアに特化した
スカウト・ヘッドハンティング型転職支援
テクノブレーン株式会社

2020.11.05

コラム

テクノブレーンが「スカウト」に込める思いについて

こんにちは。IT・WEB業界を担当しています碣石(タテイシ)です。
半年に1回は思いを書こうと思いつつ、前回から10か月以上が経過してしまいました。
2020年 エンジニアマネージャー/シニアエンジニアを取り巻く環境・求められる資質 2019.12.10

この間、コロナという大きな社会問題が起こり、生活様式に変化があり、オリンピックまで延期になるという、おそらく誰もが経験したことのない環境だったかと思います。最前線で医療に従事される方や選手をはじめ、オリンピックに携わる方は勿論、商店や会社などの経営者、就業される方など、様々な方が大きなご苦労や厳しい現実を突きつけられたのではないでしょうか。
私どもテクノブレーンも企業様の採用動向に合わせて、一定の影響は受けてはいるものの、事態を打破すべく、各社の採用戦略のコア部分の相談を受け、支援に携わることができていることを幸せに感じるとともに、感謝するしかないところです。

さて、久しぶりにブログを書くにあたって、昨今のような状況だからこそ、改めて、なぜテクノブレーンが、特に転職を意識している方ではなく、潜在層の方に、こちらからお声がけ(スカウト)をするのか、そこにどんな思いがあるのかを書いてみたいと思いました。

採用市場動向と状況
思いを記載するにあたって、周知の部分もありますが、現在のエンジニア採用市場やその動向などを整理しておきたいと思います。特にコロナ前との比較という観点で整理してみました。※WEB業界を中心にまとめています。

簡単にまとめると、引き続き採用ニーズは強い状況にはありますが、厳選して採用をしているというところでしょうか。一部、表中にも記載していますが、背景としては、求人企業として、候補者に対して入社後に期待する部分がより明確化されてきており、そのポイントをクリアしているかどうか、いわば、その方が入社することによる効果が明確に見えないと採用には至らないということが顕著に表れているように感じています。同時に、経験年数(実務経験)や経験技術についても、デジタルに判断するケースも多くなってきていると思われます。コロナ前はとりあえず、会ってみて判断するというスタンスがほとんどでした。現在も、そのスタンスがないわけではないですが、書類審査の段階でNOという判断をするケースもやや増えてきたように思います。

また、企業の採用手法はより一層、リファラルやダイレクトスカウトが中心になってきています。リファラルについては、一定のリファレンスが取れるという安心感があり、コストもあまりかかりません。ダイレクトもコスト面では一定のメリットがあると同時に、タスクが明確な分、自分たちの目で判断した方と会って、無駄な工数を省きたいという思いもあるようです。ただし、上記の手法には大きな課題も残ります。今回の記載とは主旨が違うので、詳しくは次回のテーマにしますが、候補者サイドの本音部分の聞き取りと工数がかかることです。そこで我々のようなスカウト会社に依頼をされるケースが増えてきているのも現実です。

候補者サイドの状況
一方で候補者(エンジニア)側の状況や動向も少し記載してきます。
在籍企業の状況にもよりますが、夏前、夏頃は、かなり慎重になられた方が多かったような印象があります。9月、10月に入り、カジュアル形式の面談を受けられる方が非常に多くなりました。一方で、面談で話は聞いてみたが、実際の転職活動(選考)に進むことに関しては、引き続き、慎重になられる方が多いようです。
リモートワークが増え、オンラインでの面談がほとんどという環境要因もあると思いますが、企業と面談形式で接点を持つことは以前(コロナ前)よりも多いのではないかと思います。勿論、ダイレクトスカウトが多くなったことも要因と言えるでしょう。
選考に進まない(進めない)理由として、前述の企業の求める要求の向上により、カジュアル面談でミスマッチと判断されるケースも勿論ありますが、先行き不透明な環境が続いていることもあり、少し様子を見ているというのが本音なのかもしれません。また、働く環境などはどの企業にも差がなくなってきており、何を基準に企業選定をしていくべきなのかという点において、明確な指針がない状況になってきているも一つの要因ではないかと感じています。

スカウトへの思い
最後に本題である、テクノブレーンがなぜスカウト形式にこだわるのかについての思いについて記載します。
一般的にスカウトとは、候補者サイドの考えやタイミングを無視して、自分たちの都合や企業の都合だけを押し付けているのではないかと思われがちですし、直接、非難されることもあります。Twitterにさらされたことも(泣)。特に交友関係が広い方は、知人からのお誘いも多いでしょうし、先述の通り、昨今はダイレクトで企業からお声がけもありますから、迷惑行為と考えられても致し方ない部分は否めません。
一方で弊社は、ソフトウェアエンジニア(WEB業界/SI業界)の方だけをとって、少なく見ても年間で1000名以上の方と面会をさせていただいています。スカウトに呼応していただいている方が、一定数いらっしゃるということです。また、1度ご面会いただいた方で、1⁻2年以内に、再度、面会やお話をさせていただく方は60%以上いらっしゃるということも事実です。
この事実には、一度会ったことがあるという安心感と市場の変化が激しいこともあり情報収集の必要性を感じているという側面があるのは勿論ですが、ご面会させていただいた際の我々のスカウトに対する思いや皆様のキャリアに対する姿勢をご理解いただいていると信じてやみません。また、努めてそのように感じていただけるように各担当は多少なりとも準備と努力をしているつもりです。
中長期にお付き合いできる関係性を築くために、何を話したら面白いと感じていただけるだろうか、何に気づいていただくことが価値につながるだろうか、決して安易に答えがある話ではありませんが、面会時にはそうした思いをもって臨んでいます。

なぜスカウトするのかについて簡単にまとめると以下の通りです。

  • 現職で評価を受けている、もしくはポジティブに取り組んでいる時だからこそ、市場の動向に敏感であっていただきたいという思い
  • 知人や限られた範囲だけでなく、広い観点で今後の可能性を模索していただきたいという思い
  • キャリアや環境選択において、候補者の方とは違った観点からお話することで、多角的に検討いただきたいという思い
  • 短期的な視点ではなく、キャリアの最終地点を意識して、次に何をすべきかを検討していただきたいという思い

我々は、転職のタイミング、具体的なスカウト案件、今後のキャリアの方向性、企業選択における考え方(ポイント)などの項目について、広く選択肢を持っていただくために、第三者として客観的に市場動向やこの先の展望についてご案内することで、エンジニアの皆様にこれまでになかった観点で新たな「気付き」を持っていただくことを最大の目的としています。あくまで意思決定をするのは皆様であり、弊方でできることは、選択肢や考え方の提案のみです。最近よく、「心理的安全性」という言葉を耳にします。解釈は人によりけりという前提に基づいていますが、あらゆる(勿論、デメリットも含めた)可能性を模索したうえで、最良の方法を選択することもその要素の一つだと思っています。
上記のことは「スカウト」でなくとも可能なのでは?という議論もあると思います。勿論、転職を検討されている方についても、同様のことはご提案させていただいています。ただ、転職が顕在化している方が欲している情報は、当たり前ですが、転職にかかわる情報です。「気付き」よりも、むしろ、案件や環境といった情報収集が重要なFactになることが多く、目的の違いがあるのかもしれません。

もう一つ、こういった機会なので、「テクノブレーンではやらないこと」も明示しておこうと思います。

  • その個人のことに興味もなく、ただやみくもにスカウトすること
  • 想定する案件がない状況でスカウトすること
  • 明らかにこのタイミングで転職を検討しない方が良いと判断する方へのスカウト

勿論、上記にはあくまで当方の想像によるものも含まれます。実際にお声がけすると想定よりもオーバースペックな場合や想定とは違うケースもゼロではありません。ただ、担当者は何かしらのメッセージをもち、「気づき」を持ってもらいたいという思いについては、画一的であることをご理解いただければ幸いです。

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