2019.12.10

コラム

2020年 エンジニアマネージャー/シニアエンジニアを取り巻く環境・求められる資質

こんにちは。IT・WEB業界を担当しています碣石(タテイシ)です。
年末になり、来年に向けて多忙な時期かと思いますが、皆さんにとって、今年一年はどんな年でしたでしょうか。
個人的には新しい体制で新しいチャレンジもあり、厳しい中にも実りのある一年だったように思います。

永くこの業界に在籍し、毎年、多くのエンジニアの皆さんとご面識を持たせていただいていることもあり、この時期になるとこれまでお会いした方のことを思いながら、来年以降の市場やその変化を予測する習慣があります。勿論、仮説的な内容ですが、エンジニアの皆さんのキャリアを模索し、何某かの提案をさせていただく身としては、この時間を大事にしているのも事実です。
そんなことで、今回は空前のエンジニア不足という市場の中で、エンジニアマネージャーやシニアエンジニアにとっての来年とは?というテーマで少しお話させていただきます。

ここ数年での市場の変化

技術の進化は皆さんの方がご存じだと思いますが、それだけでなく、取り巻くビジネスの環境や働き方、景気など見るべき視点は色々あるように思います。以下の資料は、今年の新卒社員研修で使用した資料ですが、インターネット産業が、日の目を見て20年。特筆すべきは、ビジネスモデルの変化ではないかと思います。個社の事案に合わせて、システム構築する時代からSaaSモデル、サブスクモデルへと変化し、使いやすさだけでなく、その継続性や可用性といった面が必要になってきています。


※日経平均株価の移り変わり

直近でYahooとLINEの業務提携の話で驚いた方もいらっしゃったかと思いますが、近年では大手企業がアライアンスを組むことは珍しくありません。もっと言うならば、異業界の大手同士が自社の強みを生かして一つのサービスを運営していくという流れがあるようです。健康促進型保険やモビリティサービス・Iotサービスなどは「商品開発」を得意とする企業と「サービス運営」を得意な企業同士のアライアンスとしての一例だと思います。更には物流や医療など、IT/WEBの最新テクノロジーがなかなか導入できていなかった領域へのサービス展開です。いづれも、短期間で動くものを作るというよりは、ビジネスロジックを理解し、しっかりした設計と足の長い開発(改善)が必要な領域なのかもしれません。

技術面の変化は、ざっと流しますが、データ活用時代になり、AI、Iot、さらには5Gといった新しいテクノロジーを活用したサービスが隆盛になると思われます。これらを可能にした背景にはクラウド技術の進化もその要因であると思っています。クラウドサービスの進化は、非常に効率よく、かつスピード感をもってシステム実装ができる一方で、ともすると、しっかりとした構造の理解がなされていない若いエンジニアを増やしてしまうという側面もあると感じています。

これからのエンジニアチームのメンバー構成

お話したビジネスモデルの変化と技術革新から想定されるサービスづくりのチーム構成は、以下のようなものになっていくかもしれないと予想しています。

・複数の異なる専門性(異なるスキルセット)を持つエンジニアで構成されたチーム
・アライアンスによるサービスづくりで、異文化で育ったエンジニアが混在するチーム
・スモールチームの中に、基礎知識やスキルが不足したメンバーが散在するチーム

UXやプロダクトオーナーなどのBizサイドの方がチーム構成にはいることは、すでに散見されることではありますが、今後ますます、異なる経験、専門性、もっというなれば感性や視点をもったメンバーがONE Teamになりうると思っています。かつ、マイクロサービス化が進む今、細かい粒度で運営が求められるため、チームを牽引するエンジニアマネージャーやリードエンジニアの手腕はサービスのスケールやより良いプロダクト開発に大きく影響するといっても過言ではないかもしれません。

ますます必要性が高まるエンジニアマネージャー/エンジニア組織づくり

エンジニアの評価や文化づくりは、CTOや人事の方からもよく相談を受けます。エンジニア組織の運営やプロジェクト内外でのマネジメントというテーマも絶えない論点だと思います。勿論、今時、マイクロマネジメントをされる会社は少ないと思いますが、かといって方向性や指針のないところではうまくいかないというのも現実だと思います。
もともと技術が好きな方の多くはマネジメント業に興味がなかったり、なりたがらない方も多くいらっしゃいます。逆にマネジメントをキャリアの中心に置いてきた方にとっては、技術の進化や多様性がマネジメントのボトルネックになっている場合もあるのかもしれません。
小職が考える今後のエンジニアマネージャー(プロジェクトマネージャー)に求められる資質は下記のいづれかを満たす、もしくはいづれも満たす方なのかもしれないと定義しています。

・異なる文化や業界(業態)・職種をまたがり、ビジネスのゴールに向けた技術的なロードマップが引ける
・高い専門性もしくは異なる専門性を持つメンバーをマネジメントできる
・ビジネス・技術・メンバーを鑑みて、最適な開発プロセスを実行できる
・データドリブンで最適な改善を計画・実行できる (プロダクトマネジメント的な動き)

勿論、上記をクリアすることは容易なことではなく、やりたいと思われるかどうかは分かりませんが、だからこそ、市場ニーズが高く、ひいては市場価値の高さにつながるのかもしれません。すでにエンジニアマネージャーとして活躍される方も、これから目指す方も、起こりうる変化に敏感にいていただきたいと思います。
オリンピックYearである2020年は景況感にも変化があると思います。皆さんにとって良い年になることを祈念しています。

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